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小川洋前知事の辞職に伴う福岡県知事選が25日、告示され、いずれも無所属新人で元福岡市議の星野美恵子氏(70)
=共産支持=と、元副知事の服部誠太郎氏(66)=自民、立民、公明、社民推薦=が立候補を届け出た。
両氏の一騎打ちとなる見通しで、新型コロナウイルス対策や小川県政の継承か刷新かを軸に論戦が展開されそうだ。
4月11日に投開票される。

最大の争点は、感染の収束が見通せないコロナ対策だ。県内では1月に2度目の緊急事態宣言が発令。
宣言は2月末で解除されたが、病床使用率が低下せずに飲食店への営業時間短縮要請が2度にわたり延長された。
医療提供体制の強化や経済対策などを巡る論戦が注目される。

小川氏の下で副知事を約9年間務めた服部氏が、小川県政の継承を掲げたのに対し、星野氏が刷新を訴えており、
小川県政の評価も問われることになる。

この日は両氏とも福岡市で第一声。星野氏は「命と暮らしを守るために、コロナ対策最優先で、ジェンダー平等、
社会保障を手厚くして、誰ひとり取り残さない県政を目指そう」と呼び掛けた。支持する共産党が全面支援するほか、
市民団体などにも幅広く支援を求めている。同県知事選で初めての女性候補で、女性層の取り込みも狙う。

服部氏は「県政に停滞や混乱を生じさせることは許されない。小川県政のバトンを受け継いでコロナ危機を乗り越え、
安心して生活できる社会を取り戻す」と主張した。自民党や立憲民主党、公明党などが相乗りで支援。
連合福岡や県農政連など各種団体の推薦も集めており、組織力を生かして浸透を図る。

小川氏は、肺腺がんの治療長期化で24日に辞職した。3期目の任期途中での退任で知事選は19年4月以来、2年ぶり。

有権者数は424万33人(24日現在、県選管調べ)。