大学入学共通テストの実務を担う独立行政法人大学入試センターが、大学から徴収する「成績提供手数料」を2年かけて値上げし、2年後の第3回共通テスト以降は現行の2倍にすることが10日、入試関係者への取材で分かった。センターは今年度から赤字経営を見込んでいたが、値上げにより収支改善を図る。一方、共通テストを利用する大学が受験料に値上げ分を上乗せする可能性があり、将来的な受験生の負担増も懸念される。

成績提供手数料は、大学が受験生の共通テストの成績をセンターに提供してもらう際に納める。1月の第1回共通テストでは1件あたり750円で、利用した866大学にのべ約155万件の成績が提供された。

 センターは3月29日、国公私立大に値上げを通知した。関係者によると、まず来年1月の第2回共通テストで1200円に引き上げ、第3回以降は1500円にする。今年の750円も、初の共通テスト実施という理由で、大学入試センター試験だった2020年から180円値上げしていたが、今回の値上げ理由は「大幅赤字が予想され、共通テストを安定的・継続的に実施するため」と各大学に説明した。
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