神戸新聞2021/4/16 12:30
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202104/0014245478.shtml

 神戸市中央区のJR元町駅で2月26日、通過する新快速電車の運転室に男性がホームから飛び込んで死亡し、客車にいた乗客が巻き添えになって重傷を負った事故で、生田署が16日、往来危険と傷害の疑いで、神戸市西区の男性会社員=当時(42)=を容疑者死亡のまま書類送検したことが、捜査関係者への取材で分かった。

 事故は2月26日午前8時25分ごろ、JR元町駅の西行きホームで発生。捜査関係者によると、死亡した男性は通過中の野洲発姫路行き新快速電車(12両編成)の先頭車両に飛び込み、運転士がいた運転室の前面ガラスなどを割って突き破り、電車の運行に危険を生じさせた疑いがある。

 また、男性の体は運転室と客車を隔てる窓ガラスも突き破り、乗客で京都市の40代男性に接触し、左腕の骨を折るなど全治約1年の重傷を負わせた疑いも持たれている。

 同署は、駅の防犯カメラの映像などから、亡くなった男性がホームを走り、電車に飛び込んで自殺を図ったとみている。先頭車両にいた別の乗客の女性も気分不良を訴えて病院に搬送されたが、けがはなかったという。

 この事故では、京都−姫路間が約1時間運転を見合わせるなど、神戸線や京都線、宝塚線で後続の電車計40本が運休、計91本が最大2時間50分遅れ、約3万8500人に影響した。