2021.04.27 乗りものニュース編集部

UAEやキプロスからも航空機が参加

 ギリシャで2021年4月12日から行われていた多国間共同演習「イニオチョス2021」が、すべてのミッションを消化し、4月22日に終わりました。

 演習の最後となる4月22日には、訓練に参加した国々の戦闘機による編隊飛行が行われ、ギリシャ空軍のF4E「ファントムII」を先頭に、イスラエル空軍のF-15「イーグル」やアメリカ空軍のF-16「ファイティングファルコン」、スペイン空軍のF/A-18「ホーネット」などがデルタ隊形で飛行しました。

「イニオチョス」演習は、もともとヨーロッパ諸国を中心として1980年代後半に始まった共同訓練で、2015年からイスラエルも参加するようになったとのこと。なお訓練名の「イニオチョス」とは、ギリシャにあるアポロン神殿から出土した馬車の御者像を指す言葉だといいます。

今回の「イニオチョス2021」は、ギリシャ、アメリカ、フランス、スペイン、イスラエル、UAE(アラブ首長国連邦)、キプロスが参加。フランスは今回が初めての参加で、空軍だけでなく、海軍も艦載型の「ラファールM」を派遣していました。

 なお、キプロスが派遣したのはAW139ヘリコプターのみのため、戦闘機による編隊飛行には参加していません。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年は開催が中止されたことから、2年ぶりの開催となったそう。しかし、ギリシャの北方にはトルコや黒海があり、その奥には緊張状態の続くクリミア半島があります。また地中海の対岸にはシリアも位置することから、それら周辺の国際情勢を睨んで共同訓練は開催されたのかもしれません。

ソース https://trafficnews.jp/post/106625