札幌市を中心とした新型コロナウイルス感染の今春の「第4波」で、クラスター(感染者集団)の発生場所がこれまでと大きく変化している。
昨秋の「第3波」ではススキノの接待を伴う飲食店などでの発生が目立ったが、市内で直近1カ月に発生したクラスター35件のうち、飲食店はわずか1件。

学校や病院、会社などの割合が高く、専門家は「自宅や職場での飲食で感染し、学校や社内で広がるケースが増えた」と説明。
札幌市では12日から酒類提供の終日停止要請が始まるが、飲食店に特化した対策だけでは不十分との見方が強まっている。


■家庭でも拡大


クラスター以外も含めた札幌市内の新規感染者の感染経路でも、家庭や学校など、飲食店以外の場所での感染が目立つ。

4月8日から5月5日までに確認された感染者のうち、感染経路が特定できた1839人の内訳は、家庭での感染が34%と最多。
会社・学校が24%で、私的な会食や訪問などの「個人活動」による感染は17%だった。

ただ、札幌市保健所は、感染者の行動歴などを聞き取る疫学調査の結果、
子どもの親が会食や飲食店を訪問した際に感染し、家庭内や学校での感染拡大につながったパターンが多いと説明。

「人間関係が固定されている閉鎖的な空間にウイルスが持ち込まれ、一気に広がった。
人出を減らし、クラスターのきっかけをなくす意味でも飲食店への自粛要請は必要」としている。
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