世界の犯罪組織が愛用した、メッセージを暗号化するアプリを搭載したスマホ――。実は、FBI(米連邦捜査局)が開発したもので、やり取りはすべて当局に筒抜けだった。
まるで映画のような話だが、FBIはこの「スパイスマホ」を世界100カ国以上300の犯罪組織に1万2000台を配布し、800人以上を逮捕したと発表した。

  米連邦検事代理
「この『トロイの盾作戦』は、強固に暗号化されたデバイスを悪用した闇社会に光を当てた」

FBIは8日、「ANOM」というメッセージアプリと暗号化スマホを使って、世界中の犯罪組織に対する大規模な摘発を行い、800人以上の容疑者を逮捕したと発表した。逮捕者の数は増え続けている。

「組織の構成員らは、犯罪計画をひそかに実行するために、ANOMのスマホを購入し配布していた。だが実はこれらのスマホは、FBIが運用していた」

この作戦は、FBIと豪警察が2018年に共同で立案。これまでイタリアのマフィアやアジアの三合会、暴走族や多国籍麻薬組織など100カ国以上、およそ300の犯罪組織に対し「スパイスマホ」1万2000台を配布した。暗号化されたネットワークへの潜入捜査としては過去最大級だという。


6/9(水) 11:22
https://news.yahoo.co.jp/articles/255c5054f1ba12d60c6bcb22144b62cb2138208c