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新型コロナウイルスのワクチン接種券が届いていない路上生活者などへの相談会が9日、日雇い労働者の街・山谷地域の城北労働・福祉センター(東京都台東区)前であった。相談者からは接種を希望する切実な声が聞かれた。
 炊き出しなどをしている「山谷労働者福祉会館活動委員会」と「山谷争議団/反失実」が開き、約20人が参加した。接種券の申請方法などを確認し合った後、希望者が同区の保健所を訪れて申請した。区によると、争議団の事務所に後日、希望者分の接種券を発送するという。
 相談会に訪れた路上生活中の男性(68)は「自治体からは連絡も、接種券も来ない。ワクチンを打てるなら打ちたい」と話した。
 両団体が6日の炊き出しで95人に行ったアンケートでは、「接種のめどがついた」と回答したのは5人だけだった。争議団の向井宏一郎さん(49)は、「特別定額給付金の受給や選挙権も住民票が前提となっており、同様に『自分は接種できない』と考えている人がほとんどだ。自治体などは住民票の有無にかかわらず、基本的な情報を周知してほしい」と求めた。

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日雇い労働者の街•山谷で、ワクチン接種券がない人向けの相談会を取材しました。気になったのは「打てないのは、こんな生き方してきた俺のせい」という声。以前からずっと、社会から取り残されてきた人たちがいることを突きつけられます。
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