きのう10日(2021年6月)、東京では新たに439人の新型コロナウイルス感染が確認されたが、そのうち7人がインド型の変異ウイルスに感染していた。
このうち3人は、先に感染していた男性の家族で、男性の30代の妻と10歳未満の子供2人だった。海外渡航歴はないという。

MCの夏目三久は「東京都の研究機関の検査では新規感染者の中でインド型が占める割合が、過去最多の31%になりました」とコメント。
先週は1.5%だったインド株の割合が、今週は約21倍の31.6%。英国株の1.5倍の感染力があり、専門家によると今後置き換えられていく可能性が高いと危機感を表している。

一層の対策の必要性を呼びかけている

「海外リンクがない事例も増加」

東京iCDC(感染症対策センター)の賀来満夫座長は「海外リンクがない事例も増加していることから今後の急速な拡大により強い警戒が必要と考える」という。

インド型変異ウイルスの恐ろしさについて、国際医療福祉大学の松本哲哉教授は「40代男性が入院し人工呼吸器で管理しなければならない方を2例ほど見た。けっこう早めに急激に重症化してしまう」と話す。

ワクチン未接種の若者層を中心に感染が拡大している英国に在住するジャーナリストの木村正人氏は「インド型の感染力が高いのは驚くほど」と話す。
英国の病院で働く米澤ルリ子氏は「若者もかかりたくないと思っている人がどんどん増えている」と言う。英国の公衆衛生局によると、英国型よりインド型のほうが入院リスクは高いとみている。

インドで治療する医師は「想定外。当初は患者が発熱、せき、嗅覚や味覚を失うことは予想していたが、手足の痛み、指の変色という特徴をもった患者が増えている。
動脈の閉塞による血栓が原因だと思われる」と話す。

インドのセブンヒルズ病院ではカテーテルで血栓を吸引する治療を行っているが、指や足を切断するケースが週1件になるほど急増しているという。

松本教授は「血栓症が起こりやすいというのはわかっているが、壊疽まで起こす抹消の血管が詰まってしまうタイプの血栓症というのは特殊だなと思う」と話す。

夏目は「これまで言われていた味覚・嗅覚、発熱、肺炎などの症状に加えて、聴覚障害や重度の胃の不調があると報じられています」と説明し、
「増殖力が強く、これまで侵入していなかった場所にまでウイルスが入り込んでいるため」という松本教授の解説を紹介。

松本教授によると、より一層の対策が必要で、
(1)人と人の距離を2メートル以上の距離をとる、
(2)換気は30分に1回以上だったものを2回に頻度を上げる、
(3)密閉した部屋ではマスクを着用していても会話しないことだという。

https://www.j-cast.com/tv/2021/06/11413619.html?p=all