北海道豊浦町が、町の廃棄物処理施設から出た廃液を山林に投棄していたことが2日わかった。北海道警伊達署は廃棄物処理法違反の疑いですでに町役場を捜索し、関係者の事情聴取も進めている。

問題となったのは町の施設「漁業系一般廃棄物リサイクルセンター」(同町高岡)。養殖ホタテに付着した海藻類などを堆肥(たいひ)にする作業を行っている。

町によると、作業の際に出る廃液を入れたタンクを5月に町有地の山林に運び入れたという。その後タンクから廃液が漏れ、悪臭が発生。5月下旬に住民が警察に通報した。

センターでは廃液を堆肥の発酵を進めるために再利用していた。しかし機械の作業効率が落ちたため廃液を再利用しきれなくなり、余った分をセンター外の町有地に運んだという。町は運んだ量については明らかにしていない。

伊達署などは6月25日、町役場の関係課を捜索。町職員やセンターの運営を委託されている業者からの事情聴取を進めている。

センターは2004年に設置され、年間3千トンの海藻類を堆肥にする処理能力があるが、昨年は7千トンを受け入れていたという。町は9月までに施設の改修をするとしている。

朝日新聞デジタル
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