東京都は27日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに2848人確認されたと発表した。前週火曜日(1387人)から
2倍以上に急増し、1月7日の2520人を上回って過去最多となった。直近7日間平均は1762・6人で、
前週比149・4%。都内は4度目の緊急事態宣言の発令から2週間が経過したが、感染拡大に歯止めが掛からない状況だ。

首都圏では27日、埼玉県で過去最多の593人、神奈川県で約半年ぶりに700人超となる758人、
千葉県で405人の感染が確認された。千葉県は26日に過去最多の509人の感染を確認しており、
熊谷俊人知事は27日「緊急事態宣言の要請は避けられない」と述べ、28日にも政府に宣言の発令を求める考えを示した。
埼玉、神奈川両県も宣言要請に前向きで、足並みをそろえる可能性が高い。

都によると、年代別では20代951人(約33%)、30代610人(約21%)など若い世代を中心に感染が拡大し、
ワクチン接種が進んだ65歳以上は78人(約3%)にとどまる。市中感染の広がりを示す検査の陽性率は、
26日時点で15・7%に上昇し、年末年始の第3波のピーク時を上回った。

27日時点で、都内の入院患者は2864人。都の基準で集計した重症者は82人で、約2カ月ぶりに80人を超えた。
自宅療養者は若い世代で感染が広がった影響で増えて6277人となり、2週間前の約3倍になっている。

都内には12日に4度目の緊急事態宣言が発令されたものの、収束の兆しは見えない。
インドで確認された感染力の強い変異株「デルタ株」が広まり、宣言発令後も人の流れが大きく減っていないことが
影響しているとみられ、都の担当者は「市中に感染が広範囲に拡大している」と危機感を強めている。

都の発熱相談センターに寄せられた相談件数は4連休の22〜25日に1日当たり3000件を超えた。

都は26日付で都内の医療機関に対し、さらなる新型コロナ専用病床の確保を求める通知を出した。
都は現在確保している5967床から6406床まで増やすことを計画している。小池百合子都知事は27日、
報道陣に「重症が増えているのが気になる。若い方にワクチンを打っていただくことが重要だ」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20210727/k00/00m/040/395000c