英ロイターによると、イスラエルは7月11日、免疫不全の患者を対象にファイザー製新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を始めた。
今後、高齢者対象の3回目接種も検討しているという。変異種、デルタ株迎撃が狙いだ。

イスラエルのみならず、あいつぐ「デルタ株隆盛」の報を受け、追加免疫獲得のための3回目接種(ブースター接種)の必要性がささやかれ始めている。

国内の「婚活」市場では、マッチングアプリで「ワクチン接種済」がアピール材料になる、という報道もあるが、
今後、抗体を無事獲得して新しい日常に臨むために、われわれが注目しておかねばならないことは少なくなさそうだ。

米ニューヨークタイムズ紙がポッドキャスト配信する番組「The Daily」によれば、「ブースター注射(追加免疫用ワクチン)」には2種類あるという。

1つは1回目、2回目とまったく同じ成分のワクチンだ。ファイザー社によると、90%の効果だったワクチンも、
接種からの経過時間とともに〜70%にまで落ちることがあるが、追加接種により本来の90%に戻す効果が期待される。

もう1つはデルタ株などの変異種を「決め打ち」するために特別に作られた、3回目専用の、いわば「変異種株用ワクチン」だ。

英ガーディアンによれば、ファイザー社は、3回目接種用のワクチンを追加免疫獲得用として公的に認めるようFDAに要請した。
これを受けてFDAはCDC(アメリカ疾病予防管理センター)とともに、3回目接種が必要かどうかを判断するにはデータ不足である、今後の調査を待って判断すると発表した。

2回の接種で抗体獲得は完了すると考える専門家もおり、高額なワクチンの追加獲得に多大な予算を割くことをとりあえずは保留した形だ。
https://forbesjapan.com/articles/detail/42625