0001影のたけし軍団 ★
2021/08/22(日) 08:59:51.58ID:Pw3gF2eq9デルタ株の感染が広がるアメリカで、新型コロナウイルス重症の小児患者を診てきた著者は、
夏休み明けの感染拡大および重症化する子供の急増の可能性に警鐘を鳴らす。
どんな子供が重症化するのかはわからない
ヒューストンのテキサス小児病院に小児科医として勤務する私は、これまで新型コロナウイルスに感染して重症化し、入院した子供たちの治療をしてきた。
なかには、症状が悪化して敗血症の検査が必要になった新生児、肺炎になって酸素やその他の呼吸補助が必要になった子供たちもいる。
また、家族全員が新型コロナウイルスによって感染し、壊滅的な状態になった子たちもいた。
入院するほど重篤な状態に陥った子供たちにも親が付き添っていないこともあった。
親も重症化して別の病院に入院していたり、最悪の場合、亡くなっていたりしたからだ。
広く信じられているように、新型コロナウイルスに感染した子供の大部分は無症状か軽症だというのは、「集団レベル」では事実だ。
一方、それとは対照的に、臨床医である私は、新型コロナウイルスやそれに関連する症状で重篤な状態にある子供たちに向き合っている。
母親でもある私は、小学生の自分の子供にかかるリスクを判断するのに、この矛盾する2つの視点がぶつかる。
親として怖いのは、重症化するか、軽症で済むのか予測できないことだ。数ヵ月間も症状が長引いて衰弱する子と、
すぐ回復する子がいるが、その違いがなぜ生じるかもわからない。
私が知っているのは、感染力の強いデルタ株が主流となり、感染が急拡大しているということだ。
そして、私はこれまで以上に子供たちのことを心配している。
デルタ株の感染力は高く、以前より多くの子供が感染することになるからだ。
仮にデルタ株の子供に対する毒性が、以前の型より高くなかったとしても、その感染数の多さから、入院する子供の数は増えるだろう。
また、学校再開の時期とデルタ株の流行期が重なっているので、感染力の弱い型では例のない大規模な集団感染が学校で起こるのではないかと心配している。
私が治療する子供の入院患者の状況を多くの人が知ったら、子供たちを守るためにもっと行動してくれるだろうか。
子供が新型コロナウイルスに感染し、入院したある母親は、それを防ぐために何かできなかったのかと、考えていた。
私は、新型コロナウイルスで入院した10代の子供に、ステロイド、レムデシビルの治療薬や酸素に加えて、精神的なサポートをしたこともある。
家族も感染し、そのうちの数人が亡くなった悲しみに苦しんでいた。彼の人生はわずか数週間でひっくり返ってしまったのだ。
パンデミックが始まってから、当病院では1万5000人以上の子供を新型コロナウイルス感染症と診断してきたが、その数は増加傾向にある。
そのうち約10%が入院を必要とした。入院した子供たちの3分の1は、酸素吸入や人工呼吸器を装着するなど、重症治療を必要とした。
退院後も、多くの子供たちは回復までに長い道のりを歩まなくてはならず、長期的なフォローアップの治療を必要とする。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、全米で300人以上の子供たちが新型コロナウイルスでこれまでに死亡した。
感染した子供のほとんどは完治するが、入院を要しない軽症を含め、最大10%の子供たちには数ヵ月間症状が出る。
小児科医としての私の懸念は、社会のコロナ疲れだ。人々は自粛や感染対策に疲れ、通常の生活に戻りたがっているが、
12歳以下の子供は依然としてワクチン接種の対象外だ。12歳以上の子供や成人の中にも、ワクチンを接種していない人がたくさんいる。
全年齢の子供たちを守るために家族ができる重要なステップは、12歳以上の家族全員がワクチンを接種することだ。
防げたはずなのに、新型コロナウイルスに感染して入院した子供たちの世話をするのは心が痛む。
https://courrier.jp/news/archives/258133/