プロ野球中継「メイン視聴者」は75歳以上?  

 一方、日本でも視聴率の低下により2000年代初頭から地上波でのプロ野球中継がほぼ消滅。メディアアナリストの鈴木祐司氏はプロ野球中継が没落した原因をこう話す。

「かつてのプロ野球は年間平均視聴率が20%を超えるとんでもないコンテンツでしたが、1990年代から急失速して2000年代には視聴率は一ケタに。原因のひとつにはJリーグの発足があり、サッカーと比べて段違いに遅いテンポで進む野球の試合を、若者世代は見ていられなくなったのでしょう。今となっては、プロ野球中継のメイン視聴者層は75歳以上とも言われており、番組スポンサーとしては例えば大人のオムツメーカーや葬式会社などが検討されますが、他はちょっと……ということもあるようです」

 もちろん、ことは野球だけではない。日本の若者たちは、その時間をスポーツ中継全般に割り当ててくれないのだ。若者研究の第一人者で、マーケティングアナリストの原田曜平氏は日本の若者のメディア消費の変化をこう話す。

「NHK放送文化研究所が今年5月に発表した国民生活時間調査によれば、平日(1日あたり)に15分以上テレビを視聴した人は10〜15歳で56%、16〜19歳で47%、20代で51%となっています。若者の約半数が15分以上テレビを見ていない結果となり、これは50代以降の数字と比べ30%も低い。15分もテレビを見ない若者が、わざわざ1時間以上のスポーツ中継を見るわけがない」

Number Web 8/27(金) 17:05配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e4238e4f5863b93f45c65d3ce2cb1a9c90d01787