世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は8日のジュネーブでの記者会見で、
先進国が進める新型コロナウイルスのワクチンの3回目接種について年内は実施を見合わせるよう先進国に要求した。

テドロス氏は先月、3回目接種について最低でも9月末まで見送るよう呼びかけていた。
途上国へのワクチン接種がいまだに遅れている状況を考慮して、より長期間、3回目接種を実施しないよう求めた形だ。

WHOなどは今月8日、高・中所得国のワクチン接種率(1回目)が現時点で約80%なのに対し、低所得国は約20%だと公表。
テドロス氏は同日の会見で、接種の格差が開く「世界の状況にほとんど変化がみられない」との見解を示した。

テドロス氏は、年内に世界人口の少なくとも40%が接種を完了するとのWHOの目標を達成するために、
3回目接種を年内は控えるよう求めた。
https://www.sankei.com/article/20210909-YWJLKLV7ZZJYNHVQUUXTZSBFQQ/