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 9月29日、自民党総裁選がおこなわれる。菅義偉首相が出馬しない意向を示したいま、高市早苗前総務相、河野太郎行政改革担当相、岸田文雄前政調会長ら、立候補者たちに注目が集まっている。

 安倍晋三前首相が支援を表明しているのが、高市氏だ。9月8日の記者会見で、高市氏は「サナエノミクス」で経済を立て直すとして、安倍政権の継承を強くアピール。

安倍前首相からの支援に関しては「とてもありがたいこと。大変大きな影響力を持っておられ、私からは支援をお願いできなかったので本当に驚いた」と、記者団の取材に答えた。

 実際に、サナエノミクスとはどのような政策なのか。

「高市前総務相の政策『サナエノミクス』では、アベノミクスが提唱した、大胆な金融緩和、緊急時の機動的な財政出動に加え、第3の矢として『危機管理投資・成長投資』を新しく打ち出しています。

 危機管理投資は、自然災害やサイバー攻撃など、日本に降りかかってくるさまざまなリスクを最小化するための研究や人材育成を促すというもの。

 今回のコロナ禍のような緊急時でも、医療・産業系の必需品を国内生産できるようにすることなどが含まれます。
 成長投資は、量子技術や産業用ロボットのように、日本が強い技術分野へ重点的な支援をおこなうものです。高市さんは、安全保障の観点から、量子コンピューターの国産化に意欲を示しています。

 下地となった『アベノミクス』では、第3の矢は『民間活力を引き出す成長戦略』でした。

 働き方改革や農政改革など、規制緩和によって民間企業や個人が実力を発揮できるようにする『改革』がメインでした。

 高市氏は、こうした成長戦力は継続したうえで、『投資』という言葉を前面に出し、アベノミクスとの違いを出しました。自然災害に備えた公共事業に10年間で約100兆円を投じるなど、大規模な財政出動をする方針です」(政治ジャーナリスト)

 これらの政策は、安倍前首相とともに練り上げたものだという。9月2日、インターネット番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』に出演した高市氏は、「安倍総理がすっかり元気になられて、今年の1月頃は相当お元気で。2月からは、安倍内閣の積み残し課題をどう打破していくか、こっそりと2人だけの勉強会を重ねてまいりました。私なりに政策をしっかりとつくりあげていたということです」と語った。

 当初は、安倍前首相に会うたびに「あとひとふんばり、(総裁選へ)ワンチャレンジしてくれないか」と打診してきたという。

「7月の下旬には『ファイナルアンサー?』と言いながら聞いたのですが、『絶対に出ません』と断られました。ゼロコンマ1も出ないんですか、と聞いたのですが、出ませんということだったので、それならば私が出たるわ、と啖呵を切ってしもうたんです」と、出馬の経緯も明かしている。

「安倍政権の後継者」としての立場を確立した高市氏。この勢いで、総裁選を制することができるか。

2021.09.12 16:00FLASH編集部
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