2021年09月19日07時12分


https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091800337&;g=soc


 国立病院機構宇都宮病院(宇都宮市)は、米ファイザー製ワクチンの接種を受けた職員378人について、感染を防ぐ中和抗体の量や強さを示す「抗体価」を分析。2回目接種から3カ月後の中央値をみると、60〜70代の男女と50代男性は20代の約半分にとどまった。50代女性も6割程度で、年代が上がるほど抗体価は下がる傾向が出た。
 また、喫煙歴がない人は全体の中央値より約12%高かった。一方、喫煙歴がある人は約23%、喫煙者は約35%、それぞれ低かった。
 杉山公美弥副院長は「高齢者は免疫細胞の働きが加齢で少しずつ弱まるため、接種により作られた抗体が十分に維持できないのでは」と指摘。「肺には多くの免疫細胞が集まり、全身の免疫と直結する。たばこの煙で肺の免疫細胞がダメージを受け、抗体量が維持できない」と分析する。