自分の生活やマスメディアへの不満が強い人ほど、偽情報を信じやすい――。
国際大グローバル・コミュニケーション・センター(東京)の研究チームの調査で、そんな傾向が明らかになった。

センターの山口真一准教授は、新型コロナやワクチンを巡るデマや陰謀論の拡散にも、こうした心理や考えが影響しているとみている。

アンケートは2020年9月、15〜69歳の男女約6000人にネットで実施。
「PCR検査は普通の風邪も検出する」「5Gがコロナを広めている」などのコロナ関連と、政治関連の計20の偽情報について聞いた結果、
約半数がいずれかを見たことがあった。誤りと見抜けなかった割合は56%だった。

研究チームは不満などとの関係を分析。

「人生」「人間関係」「収入」などに「不満・不安を感じるか」を7段階で尋ねており、強い人ほど偽情報だと判断できる確率が低かった。
マスメディアへの不満が強い人は、その傾向がより顕著だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210920-OYT1T50139/