アメリカの感染症対策研究所であるアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が、
アメリカの総人口の3割を対象とした新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関するデータを発表しました。

その中で、2021年8月時点での死亡率に関して、ワクチン未接種者の死亡リスクは
ワクチン接種完了者と比べて11倍高くなっていたということが明らかになりました。

CDCのデータ公開ページにアクセスすると、2021年4月〜2021年8月にかけて収集されたCOVID-19の感染者数のグラフが表示されます。
黒い線がワクチン未接種者、青い線がワクチン接種完了者を示しています。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/01.png


グラフにマウスカーソルを合わせると、以下のように詳細な数字を確認できます。
8月15日時点での情報を確認すると、10万人当たりの感染者数はワクチン未接種者が736.72人、ワクチン接種完了者が121.40人でした。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/02.png


また、8月15日時点での10万人当たりの死亡率は、ワクチン未接種者が12.85%、ワクチン接種完了者が1.13%でした。
CDCはこれらのデータを基に「ワクチン未接種者はワクチン接種完了者と比較して感染リスクが6.1倍高く、死亡リスクが11.3倍高い」と記しています。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/03.png


ワクチンの種類と感染者数の関係を示すグラフが以下。黒い線がワクチン未接種者、オレンジの線がジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチン、
青い線がファイザー製ワクチン、緑の線がモデルナ製ワクチンを示しています。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/04.png


8月15日時点での10万人当たりの感染者数は、J&J製ワクチン接種者が171.92人、
ファイザー製ワクチン接種者が135.64人、モデルナ製ワクチン接種者が86.28人でした。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/05.png


ワクチンの種類と死亡率の関係を示すグラフは以下の通り。10万人当たりの死亡率は、J&J製ワクチン接種者が2.63%、
ファイザー製ワクチン接種者が1.37%、モデルナ製ワクチン接種者が0.69%でした。
https://i.gzn.jp/img/2021/10/19/cdc-covid-19-data-tracker/06.png

ファイザー製ワクチン接種者の死亡率はモデルナ製ワクチン接種者の約2倍という結果が示されています。

CDCは今回のデータの発表に際し、「ワクチンの有効性に関する複数の研究を主導し、
ブレークスルー感染の影響を長期にわたって監視するために多くの地域と協力しています」と述べました。

また、アメリカ国内の感染症対策を主導するアメリカ国立アレルギー感染症研究所所長のアンソニー・ファウチ氏は
「感染拡大を抑えるために、あなた自身や家族の安全、地域社会の利益のためにも、ワクチン接種を受けることが非常に重要です」と述べました。
https://gigazine.net/news/20211019-cdc-covid-19-data-tracker/