石炭火力発電「段階的廃止」が「段階的に減らす」に COP26成果文書、表現弱め採択

 【グラスゴー共同】英国で開催されている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は13日、世界の気温上昇について「1・5度に抑えるための努力を追求すると決意する」とした成果文書を採択した。「この重要な10年間」に行動する必要性を強調した。

 焦点だった石炭火力の扱いについて、議長国の英国は「温室効果ガス排出削減対策が講じられていない石炭火力の段階的廃止」との表現で合意を目指したが、会議の最終盤にインドが反対し「段階的に減らす」との表現に弱まった。
 豪雨や猛暑など、気候変動が関与する異常気象が世界各地で頻発する中、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の努力目標だった「1・5度」を目指す姿勢を鮮明にした。
 また「パリ協定の目標に合致するように、必要に応じて、2022年末までに30年の削減目標を再検討し、強化することを要請する」とした。
 会議では、これまで積み残しとなっていたパリ協定の実施ルール策定も大筋で合意した。(共同)

共同通信 2021年11月14日 06時50分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/142704