原発事故で住民避難の楢葉町 震災後メタンの濃度5%低下

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20211115/6050016349.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

地球温暖化の原因となるメタンの濃度について県環境創造センターが調査した結果、
楢葉町では、原発事故ですべての住民が避難していた2013年当時、
事故前の2010年と比べおよそ5%低下していたことが分かりました。
発生源となる水田や畜産の牛が減ったためとみられています。

メタンは二酸化炭素に比べ大気中の濃度は低いものの、25倍もの温室効果があるとされ、
日本での発生量のおよそ7割が水田で発生する細菌や畜産の牛が出すゲップなどに起因しています。

県環境創造センターは、原発事故によって県内のメタンの濃度がどう変化したか調べるため、
事故から2年後の2013年のデータを、事故前の2010年と比較しました。

調査したのは会津若松市と須賀川市、それに2013年当時すべての住民が避難していた楢葉町の
3か所で、会津若松市と須賀川市ではメタンの濃度に大きな変化が見られなかったものの、
楢葉町では、事故前の2010年と比べておよそ5%低下していることがわかったということです。
住民の避難によって、メタンの発生源となる水田や畜産の牛が減ったことなどが原因とみられています。

県環境創造センターは「原発事故はメタンの濃度を下げるほどのインパクトがあったとわかった。
現在は避難指示の解除が進み生産活動も再開されていて濃度は元に戻りつつある」としています。

11/15 06:36