沖縄タイムス2021年11月30日 10:44
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/871107

 県はデルタ株の流行期に接種の有効性を検討する目的で調査した。宮古島市はコロナが爆発的に広がった8月、世界的にも最悪な流行状況にあったが「保健所による疫学調査が比較的しっかりと行われていた地域」と判断し、調査の対象に選んだ。

 県によると12歳以上の全年齢で、未接種の人の推定感染率は3・09%だったのに対し、2回目を接種した人は0・3%だった。1回目を接種した人は0・91%。

 年齢別では、20〜39歳で未接種の人と2回目を接種した人の感染率の差は約8・6倍だった。65歳以上の差は3・9倍で、年齢が上がるにつれ差が縮まった。

 8月の宮古島市全体の感染率は1・23%で、12歳以上の全年齢は1・28%。年代別では20〜39歳が最も高く4・23%だった。

 2回目を接種した人のワクチンの推定有効率は、12歳以上の全年齢で90・3%。デルタ株への置き換わりが進んだ8月でもワクチンの2回接種は「依然として高い効果だった」とまとめた。分析結果は県のホームページで公表している。

 沖縄県保健医療部は29日、新型コロナウイルスワクチン未接種の人は、2回接種した人と比べて推定感染率が10・3倍に上るとの分析結果を発表した。県がワクチンの効果をまとめるのは初めて。宮古島市で8月に感染が確認された681人を対象に調査した。県はデルタ株の流行下でもワクチンの2回接種は「高い効果があった」との見方を示した。