中国 習主席 香港の選挙制度変更を正当化「愛国者による統治」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211223/k10013400081000.html

2021年12月23日 1時25分

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中国の習近平国家主席は香港政府トップの林鄭月娥行政長官と会談し、選挙制度の変更によって親中派が議席をほぼ独占する結果となった先の立法会議員選挙について、「愛国者による統治の原則が実現した」と述べ、制度変更を正当化しました。

国営の中国中央テレビによりますと習近平国家主席は、北京を訪れた香港の林鄭月娥行政長官と22日、会談しました。

この中で習主席は「この1年、香港は混乱から安定への局面が確かなものになってきた」と指摘したうえで、親中派の議員がほぼ独占する結果となった今月19日の香港の立法会議員選挙について、「成功裏に行われた」と評価しました。

今回の選挙は習近平指導部が主導して選挙制度の大幅な変更が行われ、政府に反対する立場の民主派にとって、立候補する条件が厳しくなるなどしましたが、習主席は「愛国者による統治の原則が実現した。『一国二制度』の原則や香港の実情に沿ったもので、よい制度だと証明された」と述べ、制度変更を正当化しました。

今回の選挙をめぐって日本を含むG7=主要7か国の外相は、民主的な部分が損なわれていると重大な懸念を表明していますが、会談で習主席は「香港の同胞が中心となる民主的な権利が体現された」と強調しています。