朝日新聞 1/18(火) 12:49

 寝たきりなど健康上の支障がなく日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」の2019年時点の数値で、大分県の男性が73・72歳となり、都道府県別で1位となった。厚生労働省が3年ごとに調査しており、前回は71・54歳で全国平均を下回る36位だった。広瀬勝貞知事は昨年12月21日の記者会見で「これまで思い通りに成果が出なかった。率直に言ってびっくり」と喜んだ。

 平均寿命が年を重ねた年齢であるのに対し、健康上の問題を抱える期間を除いたのが健康寿命。国民生活基礎調査で「健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という問いに「ない」と答えた人の集計結果をもとに算出する。

 各自治体が寿命を延ばそうとこぞって工夫しており、県は15年に策定した長期総合計画で、24年までの目標に男性73・75歳、女性77・03歳を掲げ、日本一達成を目指してきた。

 ただ、男性の健康寿命は10年が39位、13年16位、16年36位と変動。女性が10年34位、13年10位、16年12位と延びる傾向があるなかで、手応えがつかみづらかったという。

 昨年12月20日に発表された今回の調査では女性も76・60歳で4位に上昇した。

 県健康づくり支援課によると、高齢者が集まり体操や雑談をするような「通いの場」が19年時点で県内に2889カ所あり、参加率が16・3%で全国1位(平均は6・7%)であることや、県の取り組みだけではうまくいかないと経済界を巻き込み、事業所ぐるみで健康づくりに取り組む「健康経営」事業所を増やしたことが奏功したのではないか、とみている。(中島健)

朝日新聞社
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