■読売新聞(2022/04/02 18:26)

 様々な「神奈川県内で一番」を探すこの企画。県内どころか、国内でも最も古いという現役の理髪店、横浜市中区初音町の「柴垣理容院」を紹介する。

 野毛の歓楽街から少し離れた築40年の3階建てビル1階。存外に新しい店構えで、約30平方メートルのこぢんまりした室内にバーバーいすが三つ並ぶ。せっかくなのでマッシュルームカットの頭を久しぶりに散髪してもらおうと頼んだ。

 5代目店主の柴垣真太郎さん(79)は鏡越しに見て一言。「今風のカットだね」。髪の特徴をすぐ見抜き、迷いなくはさみを入れていく。20分ほどで手早くカットを終えると、かつては理容店でも主流だったという、座ったまま洗髪する「スタンドシャンプー」を始めた。前かがみで洗い流してもらうと、髪も心もさっぱりだ。

 開業はなんと1869年(明治2年)。 髪結床かみゆいどこ としてまげ結いの仕事をしていた初代が、まげを廃した断髪令より2年早く、文明開化の地・横浜で西洋散髪を始めた。終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)に立ち退きを求められ、現在地に移転。県理容生活衛生同業組合によると、ここより古い現存店は日本にはないという。

※全文は元記事でお願いします
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220402-OYT1T50112/