https://news.yahoo.co.jp/articles/a8ecd0ebbf8ed013196983c30f7e06d4cbcbdc11

 2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙では日本維新の会が躍進を果たした。選挙前勢力の11議席から30議席増の計41議席を獲得した。15議席減の自民党、13議席減の立憲民主党と比べると、対照的な結果であった。維新は大阪や近畿圏でとくに強さを見せつけたが、その他の地域においても比例代表の議席を獲得した。全国レベルで維新に対する一定の支持が見られたといえよう。

 国政政党としての維新はなぜ一定の支持を得ているのか。本稿では、筆者らが独自に実施したウェブアンケート調査のデータを用いつつ、「政党イメージ」という観点から維新支持の真相に迫ってみたい。

 結論を先取りすれば、筆者らの調査データによると、維新を「経済的弱者の味方になってくれる」政党だと捉える者は12.2%、「一般人の感覚に近い」政党だと捉える者は22.3%存在しており、いずれの割合も全政党の中で最も高いことが明らかとなる。のちほど詳しく述べるが、「経済的弱者の味方」というのは、論壇やマスコミで通常語られる維新のイメージとは大きく隔たったもので、注目に値する結果といえるだろう。

 また、「改革保守志向」や「伝統保守志向」といった志向をもつ有権者ほど維新を好意的に捉える傾向があることも判明した。

 一般人に近い親しみやすさと左右両側へのウイングの広さ。これが国政政党としての維新が支持される要因になっている、というのが本稿の結論である。

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 維新は「経済的弱者の味方」イメージで1位となっている。マスコミや論壇における一般的な理解としては、維新は新自由主義的政策を重視し、経済的弱者に自己責任を迫る「弱者に冷たい」政党と位置づけられることが多い。それゆえ、この結果はかなり意外なものといえるだろう。

 無論、この結果は維新が本当に「経済的弱者の味方になってくれる」政党であることを保障するものではない。あくまで有権者のイメージの中での話であり、他党と比べた場合の相対的な維新の立ち位置の話である。実際には維新は「経済的弱者の味方」の政党ではないのかもしれない。しかし、有権者の認識としては、「経済的弱者の味方」イメージが最もあるのは維新、なのである。

 国政野党として現時点では目立った政策実績を挙げているわけではない日本維新の会に、なぜ「経済的弱者の味方」イメージが付与されているのか。筆者らの調査データのみではこの点をきちんと検証することは不可能であるが、現時点で考え得る1つの仮説は、大阪維新の会の大阪における政策実績への評価が日本維新の会のイメージにも投影されているためではないか、というものである。

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※前スレ
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