市場でウニが急な値下がり。その理由はロシアでなく中国にあった。

2022/04/12 10:15
熊田熊男
1ヶ月ほど前から、ロシアによるウクライナ攻撃により値上がりしていたウニ。最近は高級なものでも1万台半ば程度になっていたのだが、12日に市場に訪れて価格を見たところ、信じられないほど値下がりをしていた。






■まさかの値段5分の1に

もっとも安いものだと3800円と、2万円のウニと比較すると5分の1程度の値段に。まだロシアの問題はまったく収まっていないというのに、いったいなぜこんなに値下がりをしたのだろうか?

実際に高級寿司店にもウニを卸している、川崎北部市場の卸売業者「北部三栄」社長に話を聞くと、その理由が判明した。







■その理由はロシアでなく中国に

なんと、値下がりをした理由はロシアでなく「中国」。現在中国では新型コロナウイルスの感染が拡大しており、複数の都市でロックダウンが行われている。

たとえば上海では9日、1日の感染者数が2万5千人に近づき、過去最多を更新。ロックダウンで食料品や生活必需品を手に入れることすら困難になっているが、贅沢品であるウニの需要も大幅に下がったのだろう。






■その理由にゾッとする

つまり、ウニをたくさん消費する中国で売りづらくなったことにより、日本でのうにの価格が下落したというワケだ。隣国の非常事態が日本のうにの値段に影響するとは…値下がり自体は嬉しいものの、その理由にゾッとしてしまった。

また、ウニだけでなく他の食料品も軒並み値上がりしている中、やはり他国の状況により食品の値段が大きく変わってしまうのも恐ろしいことである。

https://sirabee.com/2022/04/12/20162836411/2/