いじめで高3自殺、賠償命じられても学校は謝罪せず…遺族「再発防止につながらない」
4/24(日) 16:22配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/c5fbeae25fe7da2a13d14beb46a6b2a20b3db6fa

 生徒の自殺を巡り、裁判でいじめが原因と認定されても、学校側から納得がいく説明や謝罪を得られず、複数の遺族が「再発防止につながらない」と問題視している。専門家は「学校は遺族と向き合うことで、教訓を得られる」と指摘。遺族らは、国に仕組み作りを働きかけようと動き出した。(村上喬亮)

 「学校は司法が認めた責任を正面から受け止め、事実を伝えてほしい」。2013年に自殺した福岡県太宰府市の私立高3年山口勲大(いさむ)さん(当時18歳)の兄は訴える。

 福岡地裁は昨年1月、山口さんの自殺と同級生のいじめの因果関係を認め、適切な対応を取らなかったとして、責任を否定していた学校側に賠償を命じた。同9月に福岡高裁も約3000万円の賠償を命じ、確定。遺族によると、謝罪などを求めて学校側に話し合いを申し入れたが実現しておらず、兄は「お金が欲しくて裁判を起こしたわけではない。学校現場の改善につながらないと、弟の死が無駄になってしまう」と懸念する。

北九州市の学校は遺族の申し入れに、「2018年から見解は変わらず、説明の機会を設けることはありません」と回答した

 同校は取材に対し、「裁判手続きの中で見解は伝えた」とした。