安倍元総理が銃撃され死亡した事件を巡り、当時現場にいた警察の警護員らの証言から、
1発目の銃声について、タイヤの破裂音などと思い、銃撃と気づけなかったことがわかりました。

また、聴衆の動きに気を取られ、容疑者の行動を把握できていなかった状況も明らかになりました。

安倍元総理の銃撃事件を受け、警察庁では検証チームを作り、警護員に対する聞き取りや原因究明を進めています。

■「タイヤの破裂音や発煙筒が使われたと思い…」

当時、現場には、奈良県警の警護員3人と警視庁のSP、そのほかに複数の警察官がいたことがわかっています。

安倍元総理への銃撃は、1発目のあと、数秒後に2発目が首などにあたり致命傷となりましたが、その後の警察関係者への取材で、
奈良県警の警護員が1発目の銃声について、銃による音だとわからなかったと話していることがわかりました。

一部の警護員は、「タイヤの破裂音や発煙筒が使われたと思い、発砲に気づくことができなかった」という趣旨の説明をしているということです。

■”想定以上”の聴衆が警備態勢に影響?


当時、想定以上に聴衆が増えたことで、山上容疑者の接近に気づけなかった状況も明らかになってきました。

【藤原妃奈子記者「安倍元総理から見て、右手のこちらの位置に人が集まっていました。発砲直前のタイミングで、警護員らは、
横断歩道を渡ってこちらに集まる聴衆の中に不審者がいないか、注目していたということです」】

また、演説の後には、安倍元総理が聴衆と直接触れ合うことが予定されていたため、一部の警護員は前方の聴衆に不審者がいないかを集中的に警戒していたということです。

検証チームは、早ければ来月中にも報告書をとりまとめたいとしています。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6433619