行動制限ない3年ぶりの夏なのに…「今年も全くだめ」 コロナ第7波が直撃する首都圏観光地の今

 新型コロナウイルス感染対策の行動制限がない3年ぶりの夏。だが、27日も全国の新規感染者数が20万人を超えるなど流行「第7波」拡大の勢いは止まらず、観光地への出足にブレーキがかかっている。人出の回復を見込んだ首都圏の観光地は出ばなをくじかれ、またもや先が見通せない不安にさいなまれる。(西川正志、小形佳奈、西岡聖雄、加藤益丈)

◆制限なくとも人出減、キャンセル増
 東京・浅草の仲見世通りでは27日、厳しい日差しの下、かき氷や冷たい飲み物の店に観光客らが列を作っていた。もっとも、土産物店の女性スタッフ(68)は「15日ごろからがくんと人出が減った」とぽつり。政府関係者が「新たな行動制限は考えてない」などと繰り返す中で仕入れを増やしたものの、「こんな状況では減らすしかない」と浮かない表情だ。
 宿泊施設にも第7波の影響がじわりと広がる。ホテルサンルート浅草取締役総支配人の日比一弥さん(60)は「団体、個人とも予約キャンセルが入ってきている。(コロナ前は)7月下旬からお盆の予約が伸びたが、今年も全くだめだ」とため息をつく。
 仲見世商店街振興組合の金子弘之理事長(68)は「感染者数が増えては観光客が減るの繰り返しで、(商店の)体力が落ちている。行動制限せずに経済を回す方にベクトルを向けてもらわないと」と求める。
 一方、「これだけ感染者が増えてくると行動制限が出ても従うしかない」と声を落とすのは、小田急山のホテル(神奈川県箱根町)で副支配人を務める小山哲史さん(38)だ。18日ごろから予約のキャンセルが出始めた。予約率は、30%台だった昨年、一昨年を上回る41%だが、コロナ前の2019年の73%には遠く及ばない。「コロナ禍でどのホテルも直前に予約する客が増えている」と期待をつなぐ。

◆スマホで「ウィズコロナ」の商品も
 観光業者は、感染対策と経済活動のバランスを取る「ウィズコロナ」を意識した観光商品にも力を入れる。小田急箱根ホールディングスが8月1日に発売するデジタルチケット「箱根遊び放題チケット(はこチケ)」は、スマートフォンの活用で非接触のまま、美術館や温泉など22施設を利用できる。担当する胡瑜庭こゆていさん(27)は「直前でもスマホで解約でき、緊急対応しやすい」とPRする。
 新幹線など鉄道の指定席の予約は、昨年、一昨年と比べると増えている。JR東日本によると、25日の集計時点で東北・上越新幹線などが57万席、在来線が12万席と、いずれも昨年の2倍以上。ただ、感染急拡大の影響で「最初にぐっと予約がきた後、伸びが緩やかになっている」(担当者)。
 JR東海も、東海道新幹線の予約席数が25日の集計時点で73万席と昨年同時期の3・3倍だが、それでもコロナ前の6割程度。担当者は「今年2月を底に少しずつ持ち直し、6月はコロナ禍前の71%まで回復したが、今後の見通しは難しい」としている。

東京新聞 2022年7月28日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/192194?rct=kanagawa
★1 2022/07/28(木) 08:17:25.21
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