NHK 08月08日 11時02分

燃料価格などの高騰が重くのしかかり、厳しい経営状況が続いている県内の泡盛メーカーでは値上げの動きが広がっています。

複数の泡盛メーカーによりますと、製造過程で必要となる燃料の価格をはじめ、輸送や資材にかかる費用が高騰していることを受け、県内出荷分について10%前後、値上げすることを決めました。

このうち北谷町の「北谷長老酒造工場」は、先月から値上げを始めたほか、久米島町の「久米島の久米仙」と読谷村の「比嘉酒造」は来月から新たな価格で販売を始めます。

また、宮古島市の「菊之露酒造」は、来月から値上げすることを決めましたが、具体的な値上げ幅は検討中だとしています。

泡盛をめぐっては、出荷量が去年までの10年間で4割落ち込むなど、多くのメーカーは厳しい経営状況が続いていて、燃料価格などの高騰はそれに追い打ちをかける形になっています。

さらに、酒税の優遇措置が10年後までに終了することが決まっていて、出荷量を増やし、どう収益性を高めていくのか、課題となっています。

県酒造組合は「経営が厳しいところがほとんどで、今後は泡盛離れの傾向がある若い世代への泡盛の普及や、好調な海外輸出に力を入れていきたい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20220808/5090019452.html