2022年08月10日09:31

南日本新聞 373news.com

 13日の盆の入りを前に、先祖供養に欠かせない菊類の生産が遅れ気味になっている。7月から厳しい暑さが続き、成長が鈍化したことなどが原因。鹿児島県内の花き市場でも品薄感が高まり、「近年では記憶にないほどの高値」(鹿児島花市場)で取引されている。

 JA県経済連果樹花き課などによると、輪ギクやスプレーギクは特に夜間の温度が高すぎると成長が鈍る。今年は主産地の南薩地区で7月に入って熱帯夜となる日が多く、想定よりも10日ほど出荷が遅れている。全国でもほぼ同様の傾向だという。

 菊農家22戸でつくる枕崎市大塚花き生産者協会の楠剛会長(50)は「盆までに少しでも出せるように、ハウス内に打ち水をするなどしているが、予定の半分しか収穫できていない」。JAいぶすき山川花き部会の浜田竜典部会長(57)も「開花を遅らせることはできても、早めるのは難しい。成長が遅れているだけでなく、品質にも影響が出ている」と話す。

https://tenki.jp/lite/news/mnp/160944.html