日本の若者は酒を飲まない。その傾向を変えようと、国が新たなキャンペーンに乗り出している。

日本の若い世代は親の世代に比べ、アルコールを飲まなくなっている。その結果、国の酒税収入が減っている。

危機感を覚えた国税庁は、全国規模のコンテストを企画。酒離れの流れを一変させるアイデアを募っている。

■書類審査経て11月に本選

「サケビバ!」と名付けられたこのコンテストは、20~39歳を対象に、同世代のアルコール需要を喚起する妙案を募集している。日本酒、焼酎、ウイスキー、ビール、ワインなど、種類は問わない。

例として、若年層向けの新たなプロモーション手法や、人工知能(AI)を使った販売手法などのプランを挙げている。

募集は7月に開始しており、9月9日まで続ける。書類審査と、専門家と共同でのブラッシュアップを経て、11月にコンテスト本選を開催する。

日本のメディアによると、反応はさまざまだ。不健康な習慣を助長すると批判する人がいる一方、一風変わったアイデアをインターネットで公表する人も。そうしたアイデアの中には、有名女優がオンラインのクラブでバーチャルホステスを「演じる」というものもある。

■飲酒量と酒税収入の大幅減

国税庁の最近の発表によると、成人1人あたりの年間飲酒量は、1995年度に100リットルだったが、2020年には75リットルに大きく減っている。

これに伴い、酒税収入も年々縮小している。1980年には国税収入の5%を酒税が占めていたが、2020年にはわずか2%となっている。

日本の酒類市場の縮小について国税庁は、少子高齢化と、新型コロナウイルスの流行の影響を受けたライフスタイルの変化が背景にあるとしている。

世界銀行の推定では、日本は人口の3分の1近く(29%)が65歳以上で、世界で最も高齢化率が高い。

6時間前
https://www.bbc.com/japanese/62590431


■関連リンク
「お酒」のこれからを、自分たちで考えよう。|サケビバ コンテスト開催概要
主催:国税庁 運営事務局:株式会社パソナ農援隊
https://sakebiba.jp