0001蚤の市 ★
2022/11/16(水) 12:24:19.67ID:Nc+SbpxA9実証設備は三井化学の名古屋工場に建設する。2023年12月に完成予定で、24年度中の稼働を目指す。
炭素繊維の製造では、原料となる繊維を高温で加熱する焼成工程がある。従来法では炉内温度をセ氏200~300度にするために大量にエネルギーを使い、温暖化ガスも多く排出するのが課題だった。実証設備に使うマイクロ波は電界を制御することで繊維だけを狙って加熱できる。加熱にかかる消費エネルギーの削減や時間の短縮につながるという。
両社の試算では、エネルギー消費量は従来法に比べ約50%削減できるという。将来はマイクロ波を発生させるための電源を太陽光発電などの再生可能エネルギーにすることで、従来法に比べ二酸化炭素(CO2)排出量を90%以上削減できるとみる。
省エネルギー化などで製造コストの低減にもつながるという。炭素繊維は軽く、強度が高い性質から鉄の代替素材として航空機や風力発電の翼など幅広い分野で需要が高まっている。自動車分野では高コストのため高級車などに採用が限られていたが、低コストで量産化できれば、量産車にも広がる可能性がある。
炭素繊維は日系企業が強い分野で、東レ、帝人、三菱ケミカルグループが世界大手だ。三井化学はこれまで炭素繊維を他社から購入し、複合材料にして、自動車メーカーなどに販売してきた。実証設備で量産化のめどが立てば、炭素繊維自体の生産にも事業参入することになる。
日本経済新聞 2022年11月16日 11:50
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC15BQ60V11C22A1000000/