熊本大学は2024年度、半導体人材らを育成する学部相当の「情報融合学環」(仮称)と、工学部に学科相当の「半導体デバイス工学課程」(仮称)を新設する。新学環では、女子学生の積極的な受け入れに向けて、女子枠の設定を計画している。半導体デバイス開発や工場の品質管理などで、女性エンジニアなど幅広い人材の育成を急ぐ。

新学環は、DS(データサイエンス)半導体コース20人とDS総合コース40人の、1学年計60人からなる。DS半導体コースでは、前工程や後工程をはじめさまざまな製造プロセスで品質管理に当たる人材を育成する。

工学部の新課程は入学定員20人でスタートする。材料や素材、微細加工そして次世代パワー半導体に関する最新技術を学んだ人材を送り出す。高等専門学校からの現在の編入枠45人を65人に増やし、増員分は半導体分野に進んでもらう計画もある。

半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県内で工場建設を進めている。30日に記者会見した小川久雄学長は「1949年の創立以来の大改革。教育にあたるいい人材を集めながら、修士レベルのいい人材を輩出したい」と話した。

日本経済新聞 2022年11月30日 14:30
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