朝日新聞2023年1月15日 16時42分
https://www.asahi.com/articles/ASR1H5FQBR1HUTIL00L.html

15日に行われた大学入学共通テストの「数学Ⅰ・数学A」。昨年は、前身の大学入試センター試験時代も含めて平均点が過去最低となり、受験生を苦しめた。大手予備校によると、今年の難易度は、昨年と比べて易しくなったようだ。

代々木ゼミナールは全体として「昨年よりはやや解きやすくはなっている」とし、問題量も「計算量は昨年より少ないため、思考に費やすことができる時間は幾分(いくぶん)増加したと思われる」と講評。ただ、「分量は少ないとはいえず、煩雑な設定もあるので、時間内に解答するにはやや厳しい内容であった」とした。

ベネッセコーポレーションと駿台予備学校が運営する「データネット」も「昨年と比較して、各問題の導入部分で取り組みやすいものが多く、易化」と分析。だが難易度としては、五つの大問のうち1問目と3問目を「標準」、あとは「やや難」と判定した。

河合塾は「文章量は昨年からやや増加したが、全体的に問題文が読みやすく、計算量はやや減り、時間内に解き終えられるようにする配慮がみられた」と解説した。

大問2では、バスケットボールのシュートを題材とし、ボールが描く放物線の軌道を2次関数で表す問題が出た。これまで同様、太郎と花子の会話から設問に至る設問もあった。

河合塾は「設問を解くために必要な情報を問題文や会話文から素早く抜き出す必要があり、苦戦した受験生が多かっただろう」と評した。(上野創)

■数学Ⅰ・数学Aの過去5年の平均点
2022 37.96(過去最低)

2021 57.68

2020 51.88

2019 59.68

2018 61.91



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