世界各地で汚染が報告される有機フッ素化合物のうち一部の血中濃度が高い人は、新型コロナウイルス感染後の抗体価が低い傾向にあるとの分析結果を
米マウントサイナイ医大の研究チームが15日までにまとめた。

コロナに対する免疫の働きが阻害されているとみられる。感染した妊婦約70人を調査して判明した。

チームは「有機フッ素化合物に免疫毒性がある証拠が積み重なった」と指摘した。
他の感染症を対象とした研究でも同様の報告があるという。

有機フッ素化合物は数千〜1万種類以上あるとされ、日本でも環境中や人の血液から検出される。
水や油をはじく性質があり食品の包装、フライパン、カーペットなど身近な製品や、泡消火剤、半導体製造に使われてきた。

一部では、毒性が報告された物質から別の物質へ代替されている。

調査では新型コロナに感染した妊婦から血液を採取し、含まれる有機フッ素化合物の種類と濃度を特定。
感染で作られる抗体「免疫グロブリンG」の抗体価がどの程度かも調べ、有機フッ素化合物との関連を分析した。

https://www.sankei.com/article/20230215-3BF3YTDI75LLLOGKBDPTB4GLBI/