集英社2023.03.03
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〈当たり屋ウーバーイーツ配達員〉タクシー会社から150万円だまし取り逮捕! 「10年で40件以上の事故」「4年間でバイクは5、6回買い換え」生活は荒れ、自宅前には粗大ゴミが…

警視庁は3月3日、休業の損害金などとしてタクシー会社から合計150万円あまりをだまし取った疑いでウーバーイーツ配達員の男を逮捕したことを発表した。いわゆる「当たり屋」である。この男が関わった事故はおよそ10年前から40件以上おきているという。

10年で40回以上事故をおこしてきた加藤雄太容疑者(36)の荒れていた生活

4年間でバイクは5、6回変わっていた
警視庁は3月3日、タクシー会社から合計150万円あまりをだまし取った疑いでウーバーイーツ配達員の加藤雄太容疑者(36)を逮捕したことを発表した。

「加藤容疑者は2021年、中野区の路上でバイクを運転中、タクシーとすれ違った際『橋の欄干にバイクが接触し、足を怪我した』と因縁をつけ、合計9回にわたり病院に通い、休業の損害金などとして、タクシー会社から約150万円あまりをだまし取った疑いが持たれている。加藤容疑者が関わった事故は、およそ10年前から40件以上起きており、余罪はまだまだあると思われる」(社会部記者)

だまし取った損害金は「ギャンブルに使った」と供述している加藤容疑者。自宅は中野区都立家政駅からほど近い家賃5万円のワンルームのアパートだった。

「加藤さんは4年くらい前に引っ越してきて、顔を合わせれば挨拶はするものの、どの近隣住民ともそれ以上の関わりはなかったです。身長は170センチくらいでかなり体格のいい感じで、いつもスウェットとかジャージのラフな格好して出かけていました。

出かける時間帯にも決まりはなくて、定職に就いてる感じはなく、昼夜問わずバイクでした。バイクのハンドルのところにスマホをセットして少し待機してから出ることが多かったので、ウーバーイーツの配達に向かうところだったんでしょう。2月の初めくらいまでは配達していたと思います。この4年間でバイクは5、6回変わっていて、景気がいいなとは思っていました」(近隣住民)

加藤容疑者の自宅前にはたくさんのゴミが置かれ、生活は荒んでいたように思われる。何度も通院していたはずの加藤容疑者だが「足を引きずったり怪我をしているところは一度も見たことがないです」と近隣住民は語った。

コロナ禍以降、より重宝されてきた宅配業者だが、一部のマナー違反者の影響を受け、タクシー運転手たちからは不満の声があがっていた。

「自転車もバイクも、どちらも危険な運転の方が多いですよ。自転車なら車に寄りすぎていたり、スピード出るタイプなのか知りませんが車道のど真ん中走るやつもいますから、近寄られたら正直嫌です。バイクだと二段階右折を守らなかったり、停止線を越えてたり、信号待ちの時の見切り発進なんかよく見ますね。配達しただけ報酬が増えるから急いでいるんでしょうが、交通ルールは守らないといけないですよ。副業として手軽にできるからって運送業を舐めてるとしか思えないです」(50代タクシー運転手)

「ウーバーイーツは誰でも登録できるからたまに変な人がいますよね。自分が見たのだと改造したうるさいバイクで配達してる人がいましたよ。普通の出前の配達員じゃありえないじゃないですか、モラルがないですね。あとは短時間の配達だからってマンションや家の前の邪魔な場所に停めていたり……。皆さんどこか急いでいて周りが見えてないような運転が多いので怖いです」(60代タクシー運転手)

ウーバーイーツに関する事故では、2021年6月に英国籍の配達員が文京区本駒込3丁目にて80代の男性をひき逃げし重過失致傷と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕。昨年4月には、板橋区内にて20代男性がT字路交差点の横断歩道を渡っていた男性(当時78)をはね、脳挫傷で2日後に死亡となった事故がある。

詐欺行為が許されないのはもちろんのこと、安全運転に務め、マナーは守ってほしいものだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班