(CNN) メキシコ西部ハリスコ州の検察当局は4日までに、同州グアダラハラ市の郊外にある渓谷で人間の遺体が押し込まれるなどした計45個のかばん類が発見されたと発表した。

同都市圏では先月20~22日にコールセンターの職員7人の失踪事件が起き、捜査が続いていた。検察当局は初期段階の捜査情報として、今回見つかった遺体の部位は消息を絶った若年層の職員の一部と身体的な特徴が一致したとも述べた。

バッグは渓谷の非常に険しい斜面の一画に投げ捨てられていたという。科学捜査の専門家が遺体の人数や身元を調べているがまだ判明していないとした。

メキシコでは地元住民や移民の失踪問題が蔓延(まんえん)しており、その人数は10万人以上ともされる。ハリスコ州当局の公式データによると、州内でこれまで見つかった遺体は2018年以降で1500体以上となっている。

今年3月には米国人4人が拉致され、うち2人が殺害される事件が発生。メキシコのロペスオブラドール大統領はこの事件の発覚後、同国は米国より安全な国とも誇示していた。

メキシコでは国境線がある地域を中心に拉致や人身売買が多発しており、同国の殺人の全体的な発生率は世界でも最高水準にある。

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