【北京=共同】中国北京市郊外で14日午後7時(日本時間同8時)ごろ、ラッシュアワーで混雑する地下鉄で車両の追突事故が起き、市交通当局は15日、乗客ら515人が病院に運ばれ、うち102人が骨折したと発表した。死者はいないという。降雪の影響で緊急停止した車両に後続の車両が追突した。

現場は地下鉄昌平線の地上区間。市政府は原因調査と責任追及のため、事故調査チームを立ち上げた。中国メディアは追突後に車両の連結部分が外れ、立っていた人が次々と転倒したとの乗客の証言を伝えた。

市当局は後続車両が下り坂におり、制御不能になったと説明。調査チームは地下鉄の制御システムなどについて詳しく調べるとみられる。

新華社電によると、習近平国家主席は15日、中国各地が強い寒波に襲われ災害などのリスクが高まっているとして、市民の安全確保に努めるよう関係機関に指示した。

地下鉄の運営企業は短文投稿サイト、微博(ウェイボ)で「深いおわび」を表明し、治療費などを負担するとした。

日本経済新聞 2023年12月15日 22:33
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB15CI00V11C23A2000000/