12日午前11時15分ごろ、福井県鯖江市下河端町の住宅兼作業所から「火が燃え広がった」と119番通報があった。鯖江・丹生消防組合によると、木造一部2階建ての建物が全焼し、男性1人がやけどで病院に搬送された。意識はあるという。

 現場はJR北陸線の北鯖江駅のすぐ北隣。JRの送電線の一部が熱で溶けたとみられるという。

激しく燃える福井県鯖江市内の出火現場=読者提供
 火災の影響で、JR西日本は、敦賀―福井間の特急「サンダーバード」と「しらさぎ」、普通列車の上下線で運転を見合わせている。再開は午後6時ごろの見込み。

 現場周辺には焼け焦げた臭いと白い煙が立ち込めた。警察が周囲に規制線を張り、消防隊がホースをのばして消火活動にあたっていた。

 近くに住む会社員の男性(25)は外出中に煙が上がっているのを見つけ、午前11時20分ごろに現場を訪れたという。「建物北側から炎が上がり、パチパチという破裂音のような音や、ガラスの割れるような音がしていた。においはしなかった」

 男性は十数年前の学生時代に通学で北鯖江駅を使っていたという。平日は通勤・通学で多くの乗客が使うが、週末や祝日の利用客はあまりいないといい、出火元とみられる建物については「人が出入りしているのは見たことがない」と話した。

朝日新聞 2024年2月12日 13時57分
https://www.asahi.com/articles/ASS2D4J6JS2DPISC003.html?ref=tw_asahi