https://youtu.be/omGXuPFPYjI

https://www.zakzak.co.jp/smp/soc/news/210717/dom2107170005-s1.html

前回の本コラムでも取り上げたが、安倍晋三前首相が「政府と日銀の連合軍による経済対策の必要性」について発言した。あらためて「連合軍」の意味を解説したい。


 新潟県三条市で10日に行われた講演で、安倍氏は以下のように発言した。

 「昨年いわゆる金融政策も含めた形でコロナ対策に挑んだ。政府と日本銀行が連合軍で200兆円という対策をとった。このうち100兆円くらいはしっかり財政措置をした。『子供たちの世代につけを回すな』との批判がある。ずっとこの批判は安倍政権に対してあった。でも必ずしもその批判は正しくない。なぜかというと、今回のコロナ対策においては、政府と日本銀行が連合でやっているから、政府が発行する国債は日本銀行がほぼ全部買い取ってくれている」


 続けて「皆さん、どうやって日本銀行は政府の出す巨額な国債を買うと思いますか。どこからかお金を借りてくるか、持ってくるのか。それは違う。それは紙とインクでお札を刷る。20円で1万円札ができるから。つまり、それは新しいお金が誕生して世の中に出ていくから、それはデフレの圧力に対抗する力にもなる。日本銀行というのは、政府の言ってみれば子会社の関係にある。連結決算上、実はこれは政府の債務にもならない。ですから、『孫、子の代につけを回すな』というが、これは正しくない」と説明する。

 さらに「ただ、1つだけというか2つだけ副作用がある。それはインフレがどんどん進んでいくという問題。もう一点は円の価値がどんどん暴落していくという問題。でも、皆さん、そんなことになっていますか。まったくなっていない。私は今の状況であれば、もう1回、もう2回でもいい。こうした大きなショットを出して、国民の生活を支えていく、大きな対策が必要であり、スピードアップして、足の速い対策を打っていかなければならない」と述べた。