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南米ペルー議会(1院制、130議席)は7日、カスティジョ大統領(53)の弾劾決議案を可決し、カスティジョ氏を罷免した。現地メディアが伝えた。同氏はこれに先立ち、議会の一時解散と臨時政府による統治を宣言したが、罷免後は憲法に反する命令を出したとして、司法当局に身柄を拘束された。後任にはボルアルテ副大統領(60)が昇格し、同国初の女性大統領となった。

年7月に就任した急進左派のカスティジョ氏は自身の汚職疑惑や相次ぐ首相交代による混乱などを巡り、野党優勢の議会と対立。AP通信によると、7日の弾劾決議案への賛成は101票に上り、罷免に必要な3分の2を上回った。罷免理由は「永続的な道徳的能力の欠如」だった。

 ボルアルテ新大統領は「国家を救うための猶予が必要だ」と述べ、各勢力に政治的休戦と団結を求めた。ボルアルテ氏は弁護士出身で、カスティジョ氏の議会解散宣言を「クーデターだ」と非難していた。
 ロイター通信によると、南米に強い影響力を持つ米国は、国務省報道官が「民主的安定を確保したペルー当局を称賛する」と支持を表明する声明を出した。
 ペルーでは近年、汚職や議会との対立を原因に、大統領の任期途中での辞任や罷免が相次ぎ、政情不安が慢性化している。2016年の大統領選以降、大統領に就任したのはボルアルテ氏で6人目となった。
 元教師で労組活動家のカスティジョ氏は昨年、アルベルト・フジモリ元大統領の長女ケイコ氏との大統領選に勝利。新型コロナウイルス禍での格差拡大に苦しむ貧困層などの期待を受けたが、政治経験の乏しさなどで政権運営は迷走した。

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