天声人語 友情のミサイル

21日未明、北朝鮮から東京へ向けて発射されたミサイル「テポドン2」は2万5千人の尊い命を奪った。まずは被害者の方々のご冥福をお祈りしたい。

世間では北朝鮮を強く非難する風潮がある。
だが待ってほしい。

そもそもミサイルを発射しなければならないほどに北朝鮮を追い込んだのはいったいどこの国か?日本に責任があることを忘れてはならない。
未解決の従軍慰安婦問題、小泉首相の靖国神社参拝、その他挙げればきりがないが、純真な北朝鮮を無配慮に刺激してきてしまったのは間違いない。
申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

ミサイルで亡くなった方々へは申し訳ないが、死者の人権などとっくに消え失せている。
ならばこういうのはどうだろう。これを機に北朝鮮へ最大限の友情を提示するのだ。
在日朝鮮人への支援金を毎月17万円から50万円程度へ引き上げ、北朝鮮から日本へ出国希望する方々を無条件で受け入れて手厚く保護する。
もちろん北朝鮮本国への金銭的、人道的支援も忘れてはならない。
アジアに平和をもたらすすきっかけになれば、「テポドン2」は「友情のミサイル」として歴史に刻まれる偉大なエピソードになるだろう。