熊本市現代美術館の不祥事

2010年7月、高知県香南市の文化施設、絵金蔵から借り受けていた幕末の絵師、弘瀬金蔵の屏風絵のうち5点を、薫蒸作業のミスによって変色させた。

通常、美術館や博物館は、展示品の薫蒸作業を行う有資格者を配置するか、もしくは、館員立会の下で専門の業者に委託するのが一般的である。

しかし当館に勤務する学芸員の5人全てが資格を持っておらず、また、開館以来、所蔵品・展示品の館内での薫蒸作業の経験も一度もなかった。

さらに、今回の作業を依頼した業者に対しても、変色の可能性のある貴重な美術品であるという事を十分伝えていなかった。

そのため業者は、絵画専門の薫蒸業者でなく、下請けの葉たばこ薫蒸業者に作業を依頼したという。

今回の不祥事に対して美術関係者からは「考えられない」「薫蒸作業は必ず業者と打ち合わせし、学芸員が立ち会うのが基本」との声も出ている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%8A%E6%9C%AC%E5%B8%82%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E7%BE%8E%E8%A1%93%E9%A4%A8