経済協力開発機構(OECD)は19日、学習到達度調査(PISA)の一環で、生徒の生活満足度を調べた結果を初めて公表した。
日本の満足度の平均値は6.8で、OECD平均の7.3を下回り、比較可能な47カ国・地域で下から6番目だった。

調査は2015年に72カ国・地域の15歳を対象に実施し、47カ国・地域が回答。「最近の生活全般にどのくらい満足しているか」との質問に0(全く満足していない)から10(十分に満足)の11段階で答えてもらった。

トップはドミニカ共和国でメキシコ、コスタリカなど中南米の国が並ぶ一方、下位は韓国や香港など東アジアの国が目立った。
日本の状況を分析した国立教育政策研究所は「日本人は控えめな評価をする傾向がある」とみている。

テストに対する不安を聞いたところ、不安を示す指標は0.26で回答のあった56カ国・地域の中で15番目に高かった
同研究所は「シンガポールなど成績の良いアジアの国でも高い傾向がある。高い学力を維持するには一定の不安感を抱くのはある程度やむを得ない」としている。

家庭でのICT(情報通信技術)の利用に関する指標は7.83で46カ国・地域中32位だった。同研究所は「ICTを使う宿題を学校が出していない」と指摘している。

配信 2017/4/19 21:47

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