福岡市中央区のみずほ銀行福岡支店前で二十日、東京都内の貴金属店に勤める男性が現金約三億八千万円を強奪された事件で、男性が持っていた現金は金塊の取引のために用意された。
金相場の高値安定で取引が活発になる中、現金と現物を交換することが多いという商慣行が犯罪のターゲットになった形だ。

福岡市内では昨年七月にも約六億円相当の金塊が持ち去られる事件があり、大阪でも昨年、取引に伴う現金が奪われる事件が少なくとも二件発生。
金塊の転売で利益を得ているある業者の男性は「億単位の取引は毎日のようにある。現金が常に手元にないと次の売買を逃しかねない」と話す。

また「数億円規模の買い取りができる会社は国内では数社に限られる」といい「一定期間、その会社を監視すれば、現金を入れるためのキャリーバッグを持って頻繁に売買に訪れている業者はすぐ分かる」と語る。
今回被害に遭った東京都内の貴金属店勤務の男性は、銀行で現金を引き出した直後、待ち伏せした男らにキャリーバッグごと奪われた。
福岡県警は男らが取引情報を入手し、行動を監視していた可能性が高いとみる。

大量の金塊を売る側は、買い取り側に現金を用意してもらうため、取引日時を事前連絡するのが通例だ。
報が漏れれば犯罪者に狙われる恐れが高まる。この男性は「売買に関わる人物の一部が犯罪グループとつながり、情報が漏れているのではないか」と懸念する。

事件は二十日午後発生し、男性は支店で現金を引き出した後、近くの駐車場に止めたレンタカーに乗ろうとしたところ、男らに襲われた。

配信 2017年4月22日 朝刊

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042202000126.html

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