5月5日 20時51分

北朝鮮は、アメリカと韓国の情報機関がキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を暗殺しようと派遣したテログループを摘発したと主張する声明を発表し、アメリカで北朝鮮をテロ支援国家に再指定するよう求める声が強まっていることに対抗する狙いがあるという見方が出ています。

北朝鮮は5日、秘密警察に当たる国家保衛省の報道官声明を、国営メディアを通じて発表しました。

声明では、アメリカのCIA=中央情報局と韓国の情報機関である国家情報院が、ロシアに派遣されていた北朝鮮労働者を買収し、生物化学兵器でキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長を暗殺しようと、国内に送り込んだと主張しています。
そして、テログループを摘発したとしたうえで、アメリカと韓国に対し「情報謀略機関を掃討するための反テロ攻撃戦が開始されるだろう」と強く威嚇しました。

声明の内容の信ぴょう性は不明ですが、アメリカでは、議会下院で北朝鮮をテロ支援国家に再指定するようトランプ政権に促す法案が可決されるなど再指定を求める声が強まっていて、5日の発表はこれに対抗する狙いがあるという見方が出ています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170505/k10010971691000.html