5月22日 14時05分

先月26日、仙台市の中学2年の男子生徒が休み時間に学校を出て自宅近くのマンションから飛び降りて死亡し、警察は生徒が自殺したと見ています。

市の教育委員会は、いじめがあったとして調査を続けていますが、今月19日になって、2人の教諭が男子生徒に体罰を加えていたことが明らかになり、このうち、亡くなる前の日、授業中に居眠りをしたとして、50代の男性教諭が頭をたたいたことについて、教育委員会は、自殺の原因の1つとなった可能性があるとしています。

これを受けて仙台市の奥山市長は、22日開かれた市議会の緊急の議員協議会で「教諭による体罰が判明し、教育委員会ともども重ねておわび申し上げたい。今後いじめ問題に対して、覚悟をもって臨みたい」と陳謝しました。

また教育委員会によりますと、男性教諭は、生徒の頭をたたいたことを校長などに報告しなかった理由について「寝ている生徒を起こそうとしたもので管理職に報告すべきとは思わなかった」と説明しているということです。

奥山市長は22日夕方に文部科学省を訪れて生徒が死亡した経緯や学校の対応などについて説明することにしています。

・奥山市長「教諭の在り方に反する」

議員協議会のあと、仙台市の奥山市長は「学校現場に注意喚起を行ってきたのに体罰が行われ、報告もなかったのは教諭の在り方に反するもので、大変反省すべきだ」と述べました。

また、市議会の岡部議長は「体罰があったこと自体が信じられないし、生徒が亡くなるきっかけになった可能性があるのに、だまっていたことに非常に憤りを感じる。原因の究明を急ぎ、市議会にも報告してほしい」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170522/k10010990661000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_002