ソース元、毎日新聞 5/24(水) 9:02
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170524-00000011-mai-cul

昨年9月に休館し、2019年3月の再開に向けてリニューアルを進めている福岡市美術館(中央区大濠公園)が、1979年の開館以来使用してきた椅子などの備品を販売業者を通じて売り出したところ、開店前に行列ができるほどの人気を集めた。

同館は「『もったいない』ということで、使えるものは廃棄せずに生かそうと思った。長く利用してもらえればうれしい」と話している。【佐野格】

同館は「日本近代建築の旗手」とされる建築家の前川国男氏(1905〜86)が設計。レストランやロビーの椅子やテーブルなどの備品は、館全体と調和するよう高い技術力を持つ家具メーカー「天童木工」(山形県天童市)に前川氏が特注してデザインしていた。

◇200点を売却 歳入32万円

同館はリニューアルにあたり、これらの備品をできる限り廃棄せず販売することを検討。「市の財産が無駄なく利用でき、わずかでも市の歳入につながる」として3月に約200点を販売業者に売却、32万円の歳入を得た。

備品を市から購入したのは、流行に左右されず長く愛される家具や日用品などを販売する「D&DEPARTMENT」(東京)。約半数を仕入れた福岡店(博多区)では3月に売り出すと好評で、他店も含め残りはわずかだという。