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福岡市のJR博多駅近くで昨年7月、警察官を装った複数の男に約7億6千万円相当の
金塊が盗まれた事件で、窃盗容疑で逮捕された自称自営業中垣龍一郎容疑者(40)が、
所在が分からない約3億3千万円分の金塊について「金塊の取引情報を教えてくれた
刑務所仲間の男に渡した」と供述していることが30日、関係者への取材で分かった。

福岡、愛知両県警は、情報入手のルート上に複数の人物が関与していた疑いを強め、
逮捕した10人以外への捜査も進めている。

関係者によると、中垣容疑者は事件の10日前に、刑務所仲間からJR博多駅近くの貴金属店に
金塊が持ち込まれるとの取引情報を入手し、主犯格とみられる野口和樹容疑者(42)らに
「金塊を取ってきてほしい。事件化されない話だ」と犯行を持ちかけた疑いが持たれている。
中垣容疑者はこの男について「刑務所内で知り合った」と説明しているという。

中垣容疑者は事件現場には立ち会わず、野口容疑者らと広島県内で合流。盗んだ金塊のうち
約3億3千万円分を受け取り、この男に渡すため新幹線で東京に向かったとみられる。

野口容疑者らが犯行に使ったレンタカー2台を広島県内で返却後、迎えに来た知り合いの
レンタカーで逃走したことも判明。野口容疑者は「(知り合いには)事情を伝えていない」と
説明しているという。

事件は昨年7月8日、被害男性らが金塊を売却するためJR博多駅筑紫口近くの貴金属店に
向かっていたところ、警察官を名乗る6人の男に約160キロの金塊などが入ったアタッシェケースを
盗まれた。両県警はこれまでに窃盗と盗品等処分あっせん容疑で10人を逮捕している。